コバシル服用とグレープフルーツ摂取と動脈硬化性疾患

コバシルの有効成分はペリンドプリルという名前で、ACE阻害薬という分類に属する高血圧治療薬です。コバシルは、アンギオテンシン受容体拮抗薬(ARB)と同様にレニンーアンギオテンシンーアルドステロン系に作用する薬です。アンギオテンシンはアンギオテンシンIからアンギオテンシンIIに変換されて、ようやく作用を示す活性型となることができます。その変換反応の手助けをするのがアンギオテンシン変換酵素です。コバシルはそれを阻害することによって、アンギオテンシンの作用を無効化し、結果として循環血液量の減少、血管拡張を引き起こし血圧を低下させます。コバシルは副作用が少なく、また他剤との薬物間相互作用も起こしにくい薬なので安全性の高い薬であると言えます。ただ1つ気になるのは空咳の副作用です。これはコバシルがアンギオテンシン変換酵素だけでなく、ブラジキニンからキニンに変換する反応も阻害するため、ブラジキニン量が増加し、それがノドの神経系に作用して空咳を引き起こすのです。
コバシル服用時のグレープフルーツの摂取に関してですが、これは特に問題ないので摂取可能です。グレープフルーツによって有効性に影響する高血圧症治療薬はアムロジンなどのカルシウム拮抗薬です。グレープフルーツの有効成分がCYP3A4とP糖タンパクの機能を阻害し、カルシウム拮抗薬の体外消失を妨げるため、カルシウム拮抗薬の効果を増強する可能性があります。
動脈硬化性疾患に関してですが、コバシルは動脈硬化性疾患の治療に適した薬です。動脈硬化性疾患は高血圧だけでなく、糖尿病、脂質異常症が原因となって起こり、心疾患や脳血管疾患、腎不全などの合併症を引き起こします。糖尿病、脂質異常症の薬との飲み合わせに問題がないため安全に使用できます。